南海大地震の津波に係る黒潮町防災視察研修

台風4号が過ぎ去った7月6日、令和4年度の女性会による防災視察研修を開催しました。

黒潮町は、南海トラフによって、想定では最大34.4mの津波被害が懸念されています。地域の区長様に日本唯一の高さである佐賀地区の避難タワーをご案内いただきました。段差が低く、床室もクッション性がある高齢者や小さなお子様でも上りやすい設計になっており、また滑らないスロープによって、車椅子の方やお子様を抱っこしていても上りやすく、あっという間に22mの高さまで到達することができました。また、「誰一人として取り残さず、諦めない」とのことから、近くにいくつもの避難階段等が整備されておりました。

その後は、黒潮市場にて地元の方に鰹の捌き方を教わり、目の前で豪快に藁焼きにしていただいた後の昼食は格別でした。そして、黒潮町役場に移動し、市役所職員の方と地元消防士の方からのお話を伺うなかで、地域コミュニティの名簿作成も綿密に作られており、月に一度は変更がないか確認している徹底ぶりでした。家や建物内からすぐに出る訓練もされており、とにかく外に出たら、誰かが一緒に逃げる手助けをする。避難経路の中で、危険な場所はすでにチェックされて改善されていました。

1 日頃から準備しておくとよい物、事について

① 避難場所や避難経路の確認
② 家具等の固定、家屋、塀、擁壁の安全対策
③ 防災訓練、地域の自主防災組織活動への参加
④ 3日分以上(できれば一週間分)の食料、飲料水、物資の備蓄
⑤ 非常持ち出し品(マスク、体温計、救急箱、懐中電灯、ラジオ、乾電池等)の準備
⑥ 自動車へのこまめな満タン給油
⑦ 災害時の家族内の連絡体制


2 日中、会社内で地震が発生した場合にどのようなことに気をつけたらよいか

① 地震発生の瞬間「まずは自分の身を守る」
② 地震直後: 慌てずに行動する
③ 地震の後: 安全な場所へ避難する
④ 「地震が起きたら津波」と意識する


3 子供と集合場所を決めているのは正解なのか
 事前に集合場所を決めることは大事ですが、その場所が災害規模により、避難場所として不適切となった場合の判断が、子供には困難であることも考えられるので、集合場所は決めず、とにかく近くの避難場所にて自身の安全を確保すること。

 いつ襲ってくるかわからない南海トラフ地震において、しっかりと学ばせていただいた研修となりました。(森本 麻紀)

目次